TAKEUCHI本社設計コンペティション 二次審査 審査結果について

2023/03/24

TAKEUCHI本社設計コンペティションの二次審査を3月22日(水)にリモート形式にて開催いたしました。

資料請求及びエントリー問合せ件数160件、コンペティション応募件数46件の中から、
一次審査を通過した7組がプレゼンテーションをおこない、厳正なる審査の結果、最優秀賞1点、優秀賞1点、入選5点が選ばれました。
素晴らしい作品ばかりでしたが、厳正なる審査の結果、以下の結果といたしました。

最優秀賞
WIP studio 一級建築士事務所(北海道札幌市西区福井)
「居心地の見える化」





講評
■審査員
・坂本雄三  東京大学名誉教授
この最優秀昨作品は、環境に配慮しながらも機能性を追求することができる優れた例であるといえます。
特に、ポリカーボネートを採用することによる熱貫流率の計算が正確にされている点を高く評価しました。
プレゼンテーションにおいては実際の模型を活用し、構造と環境、また意匠への配慮がなされている非常に深みのある内容でした。
サテライトオフィスの提案についても本社同様に配慮がなされた上に空間を有効活用する内容が盛り込まれ、非常に素晴らしくまさに最優秀に相応しい作品であると考えます。

・岩前篤 近畿大学副学長
のびやかに上下をつなぐ建築空間と共に、実現性が充分に検討されている点が評価できる作品です。
従業員が自分自身に合った快適な環境で働くことができる「居心地の見える化」にも配慮された、選択性と受容性を備えたオフィス空間を提供することを目指した素晴らしい設計と言えます。
また5年後の従業員100名体制を見据えた空間の実現にも配慮された設計であることが、この作品の大きな魅力の一つです。
未来を見据え、スペースや設備などの面でも拡張性を備えた設計は、企業としての成長に対しても大きな貢献をもたらすことが期待できると思います。

・小篠隆生 北海道大学准教授
設計コンペティションにおいて、美しさや機能性だけでなく、実現性にも注目することが重要であることを改めて認識させられる素晴らしい作品でありプレゼンテーション内容でした。
大きなスケールでの実模型でのプレゼンテーションは、迫力があり、検討が行き届いていることを感じさせました。
「スクラム」という増築部分は、階層を超えたオフィスの連続性をつくり、オフィス内の環境情報が可視化されることで快適な環境で作業することができるため、従業員のモチベーションやパフォーマンスも向上し企業として成長することが期待されます。
同時に、室内環境に関する配慮がなされ、模型や断面での換気方法や断熱の提案は、十分に快適なオフィス環境をつくることができるでしょう。
また、このような中空ポリカーボネートで包まれた新しいオフィス空間が、国道36号線側に新たなイメージを付加し、新しい竹内建設のコーポレートアイコンとして、会社のコンセプトの発信ができるでしょう。
最後に実現したいデザインとコストのバランスはどの場面においても議題にあがる難しい問題のひとつですが、本作品は細やかに計算がされている点も高く評価できます。

・三浦祐成 新建新聞代表取締役
この最優秀作品は実現性が高いことに加え、木質感を感じられるデザインで、木造建築に強い会社として地域にアピールできそうです。また、 学習と共感を促すオフィス空間を従業員に提供することで個人の成長を促し、よりよい業務の実現につながる環境を作ることができる側面と、生活者に対して学びと選択の機会を与えて多様なコミュニケーションを実現する2つの側面が同居する点も良かったです。竹内建設さんのビジョンに寄り添う素晴らしい提案でした。

・福田善紀 リフォーム産業新聞取締役
独自性やオフィスレイアウト、特にオフィス内にはさまざまなタイプのスペースが設けられており、従業員は自分自身の作業スタイルに合わせて選択することができる工夫を高く評価しました。
執務スペースが充分確保出来ている点などもよく考慮されて将来を見据えた形を考えられており、まさに最優秀賞に相応しい作品だったと思います。

・竹内裕二 株式会社エーステック代表取締役
ポリカーボネートを採用するという斬新なアイデアにとても驚き、同時に非常に細かく実現性について検討がなされている点が評価ポイントでした。
道内にここまでの技術力、提案力のある企業があるということを誇りに思い、地域社会により多くの貢献を成しえることを期待しています。

・竹内哲也 竹内建設株式会社 
最優秀作品のテーマである「居心地の見える化」は、従業員が快適に働くことができる環境を実現するために重要な要素です。
このコンセプトに基づいて設計された当作品は、生活者と従業員双方に対して、選択性と受容性を備えたオフィス空間を提供することを目指した設計であり、従業員の居心地を向上させるための工夫も盛り込まれています。
特に本社が鉄骨造の建物でありながら、道産カラマツ材を活用して増築を行うという提案は全く予想をしておりませんでした。
木造建築に拘ってきた弊社にとって、この提案は大変魅力的であり、『TαKEUCHIらしさ』を最も感じた提案でした。
ポリカーボネートの活用による断熱性を担保しながらも、夜になると社内の光が外に対してきらめきを放つ感じも魅力的な素晴らしい作品でした。





優秀賞
山本想太郎設計アトリエ(東京都国分寺市)
「きらめきの創造性空間」



講評
■審査員
・坂本雄三  東京大学名誉教授
動画などを使用し、全体的に非常に都会的で洗練されたプレゼンテーションでした。
とても素晴らしかったのですが、実現性、特に予算の面において更なる考慮がなされているとさらに良かったのではないかと思います。今後に期待できる作品でした。

・岩前篤 近畿大学副学長
来場の生活者、従業員双方が集まることのメリットまで考えられている、とても興味深い作品だったと思います。
降雪対策まで考えられており、実現性においても評価できる点は多かったです。
コスト面がより考慮されていると、さらに高い評価に結び付いたように思います。

・小篠 隆生 北海道大学准教授
創造性空間から派生するそれぞれのコンセプト設計が非常に評価できる作品でした。
それだけに3F部分に増設されたバルコニーの利用をもっとアトラクティブに提案されていたらより良かったのではないかと思います。
また設備調査の費用が考慮されていない点が実現性において不足していたように感じられたので、次回はそのあたりを盛り込むとよりよいプレゼンテーションになるのではないかと感じられます。

・三浦祐成 新建新聞代表取締役
最優秀作品と僅差となった素晴らしい提案でした。 竹内建設さんの手掛けている建築との親和性や、地域社会への貢献という観点がもう少し盛り込まれていると、さらに良かったのではないかと感じます。

・福田善紀 リフォーム産業新聞取締役
全ての項目においてバランスがよく、非常に素晴らしいプレゼンテーションだったと思います。
特に実現性においてはもっとも高い評価をつけさせていただきました。

・竹内裕二 株式会社エーステック代表取締役
コンセプト性の高い作品で、これからの竹内建設がより洗練されるのではないかという期待を抱かせるものでした。
一方で地域への貢献性がもう少し感じられる内容であるとさらに良かったのではないかと思います。

・竹内哲也 竹内建設株式会社 
コンセプトと提案性がとても素晴らしく、「きらめきの創造性空間」という新たなテーマ通りのとても興味深いプレゼンテーションでした。
最後まで悩みましたが、今回は優秀賞とさせていただきました。



入選
・清水忠昭一級建築士事務所
・一級建築士事務所 HAFEN
・松島潤平建築設計事務所
・粟屋大紀建築設計事務所
・S2H architects 
小川次郎(アトリエ・シムサ一級建築士事務所)
土佐谷勇太(ひまファクトリィ)
安藤聖(設計工房sand)
*順不同


個性あふれる作品の数々に大変感動いたしました。
ご応募いただいた皆さま、誠にありがとうございました。
審査結果につきましては、個別にご連絡もさせていただきます。

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