床暖房の電気代は1か月いくら?費用の目安やエアコンとの比較、節約方法
2026/10/05
目次
「床暖房を導入したいけれど、電気代が気になる」という方も多いのではないでしょうか。床暖房の電気代は、種類や広さ、住宅性能、使い方によって異なります。
この記事では、以下の内容についてわかりやすく解説します。
・床暖房の種類、電気代・ガス代の目安と計算方法
・エアコンとのコスト比較
・新築時・入居後にできる節約の工夫
床暖房の電気代は1か月いくら?種類別の目安
床暖房には大きく分けて「電気式」と「温水式」の2種類があり、熱源によって1か月にかかる電気代・ガス代は異なります。
ここでは、それぞれの特徴と電気代・ガス代の目安をご紹介します。
電気式床暖房の電気代
電気式床暖房は、床下に敷いたヒーター線や発熱シートに電気を通して床を温める仕組みです。温水を循環させる配管が不要なため、施工がシンプルで導入コストを抑えやすい点が特徴です。
主な種類には、電熱線ヒーター式とPTC式(自己温度制御型)があります。
1か月の電気代の目安は、以下のとおりです。
| 広さ | 1か月の電気代の目安 | 条件 |
| 10畳プラン | 約8,400円 | ・木造住宅 ・合板下地1日8時間使用 ・年間165日使用新電力料金目安単価31円/kwh(税込)で計算 ・室温20℃・あたたかめ(床温約30℃) |
出典:Panasonic|床暖房システム:電気床暖房 フリーほっと 100Vタイプ/200Vタイプ
実際の電気代は、使用時間や設定温度、外気温、住宅の断熱性能などによって変動します。
温水式床暖房の電気代・ガス代
温水式は、熱源機で温めたお湯を床下のパイプに循環させて床全体を温める仕組みです。広い範囲を均一に暖めやすく、長時間使用時のランニングコストを抑えやすい点が魅力です。暖まるまでの時間や光熱費は、熱源の種類によって差があります。
温水をつくる熱源には主に3種類あり、それぞれ光熱費が異なります。
| 熱源 | 特徴 |
| ガス温水式 | ・ガス給湯器で温水をつくる ・ガス代が中心 |
| ヒートポンプ式 | ・空気中の熱を利用して温水をつくる ・電気代のみで効率よく運転できる |
| ハイブリッド式 | ・ヒートポンプとガスを併用 ・効率とパワーを両立 |
温水式床暖房とエアコンを併用した場合の光熱費の目安は、以下のとおりです。
| 1時間あたりのランニングコスト | 1日あたりのランニングコスト | ||||
| 立ち上がり | 約61円 | 約184円 | |||
| 定常時 | 約18円 | ||||
| 【条件】 ・木造14畳1室、敷設率53%、外気温7℃、フローリング仕上げ、床暖房・エアコン併用で8時間運転した場合の試算例 ・床暖房:室温センサーあり、セーブモード、温度目盛り4 ・エアコン:panasonic製CS-406CX2-W、設定温度20℃、風量自動 ・ガス料金は東京ガスの家庭用選択約款「暖らんぷらん」冬期料金B表、電気料金は東京電力エナジーパートナーの従量電灯B第二段階料金(2023年10月時点) ・東京地区等における料金表を使用 ・原料調整費、燃料調整費、再生可能エネルギー発電促進賦課金は含まない |
|||||
| 1か月あたりのコスト | 約5,520円※ | ||||
※184円×30日で算出
出典:東京ガス|ガス温水床暖房の活用方法
こちらもあくまで目安であり、使用時間・設定温度・外気温・住宅性能などによって実際の金額は変動します。
床暖房の電気代を計算する方法
1か月の電気代は、以下の計算式で求められます。
| 電気代 = 消費電力(kW)× 使用時間(h)× 電力量料金単価(円/kWh) |
消費電力は床暖房本体の仕様書やカタログ、電力量料金単価は電力会社の検針票やマイページで確認できます。
以下の表は、消費電力1.5kWの床暖房を1日8時間、1か月(30日)使用し、電力量料金単価を31円/kWhとした場合の計算例をまとめたものです。
| 期間 | 計算式 | 電気代の目安 |
| 1時間 | 1.5kW×1時間×31円 | 約47円 |
| 1日 | 1.5kW×8時間×31円 | 約372円 |
| 1か月 | 1.5kW×8時間×30日×31円 | 約11,160円 |
ただし、実際の電気代は設定温度・外気温・住宅の断熱性能によって変動するため、この計算結果はあくまで目安です。より精度の高い見積もりは、メーカーや施工会社への相談をおすすめします。
床暖房の電気代はエアコンより高い?費用と暖まり方を比較
床暖房とエアコンは、電気代の違いだけでなく、部屋の暖まり方や体感温度にも差があります。
ここでは、それぞれの光熱費の目安を確認しながら、暖まり方の違いや選ぶ際に確認したいポイントを解説します。
床暖房とエアコンの光熱費の目安
床暖房とエアコンの電気代は、運転条件や試算方法が異なるため、単純に高い・安いを比較しにくい面があります。以下の表はメーカーなどが公表している「エアコン単体」と「床暖房とエアコンを併用した場合」の光熱費の目安をまとめたものです。
| 使用方法 | 光熱費の目安 | 算出条件 |
| エアコン単体 | 約8.3円/時間 約4,470円/月 |
14畳用Xシリーズ、1日18時間・暖房期間160日の平均、設定温度20℃、31円/kWh |
| 温水式床暖房+エアコン | 約184円/日 約5,520円/月 |
木造14畳1室、床暖房・エアコン併用で1日8時間運転 |
エアコンの電気代は、Panasonicが14畳用モデル(Xシリーズ/CS-X406D2)の目安として公表している数値です。一方、温水式床暖房とエアコンを併用した場合の光熱費は、東京ガスの試算例をもとにしています。
出典:
Panasonic|エアコン 暖房の電気代はいくら? 1時間ごとの電気代や節約方法を解説
東京ガス|ガス温水床暖房の活用方法
それぞれの金額は算出条件が異なるため、金額だけを見て単純に比較することはできません。ただし、床暖房は足元からじんわり暖める快適性や、室内に温度ムラができにくいといったメリットがあります。光熱費だけでなく、暖まり方や快適性も含めて検討しましょう。
また、実際の光熱費は製品の性能や外気温、設定温度、住宅の断熱性能によって変わります。上記の金額はあくまで目安として参考にしてください。
床暖房とエアコンの暖まり方を比較
床暖房とエアコンは、室内を暖める仕組みが根本的に異なります。床暖房は床面から熱を伝える「輻射熱(ふくしゃねつ)」と「伝導熱」によって室内全体をじんわりと暖めます。
対して、エアコンは温めた空気を送り出す「対流熱」で室温を上げる仕組みです。
| 比較ポイント | 床暖房 | エアコン |
| 足元の暖かさ | 床から直接暖めるため、足元が暖かい | 暖気が上に溜まりやすく、足元が冷えやすい |
| 室内の温度分布 | 上下の温度差が出にくく均一 | 天井付近と床付近で温度差が生じやすい |
| 立ち上がり時間 | 30分〜1時間程度かかる | 数分で暖かい風が出始める |
| 乾燥・ほこり | 風を出さないため乾燥しにくい | 送風による乾燥や、ほこりの舞い上がりが生じやすい |
床暖房とエアコンを比較する際は、電気代だけでなく、立ち上がりの速さや快適性も含めて検討することが大切です。
新築時にできる床暖房の電気代を抑える4つの工夫
床暖房の電気代を抑えるには、入居後の使い方だけでなく、家を建てる段階からの計画が重要です。住宅の断熱・気密性能や床暖房の種類選び、間取りや設置範囲など、新築時だからこそ検討できるポイントを4つ解説します。
断熱・気密性能を高める
床暖房の電気代を抑えるうえで効果的なのは、住宅の断熱・気密性能を高めることです。断熱・気密性能が低い住宅では、せっかく暖めた熱が壁や窓、床下から逃げてしまい、暖房効率が下がって電気代がかさむ原因となります。
特に注意したいのが、窓などの開口部です。窓などの開口部は家のなかで最も熱が出入りしやすく、断熱性能の低い窓を使用すると暖房効率が大きく低下します。複層ガラスや樹脂サッシなど、窓の断熱性能も含めた計画が重要です。
また、新築時に住宅性能と床暖房をあわせて計画すれば、住宅の断熱性能に合わせて床暖房の出力や設置範囲を適切に設計できます。住宅性能に合わせて床暖房の出力や設置範囲を適切に計画することで、過剰な設備投資を避けられ、暖房効率を高められます。
暮らし方に合った種類を選ぶ
床暖房の電気代を抑えるには、家族の暮らし方に合ったタイプの床暖房を選ぶことが大切です。電気式と温水式では、初期費用・ランニングコスト・メンテナンスの内容が異なるため、使用パターンを踏まえて比較しましょう。
| 比較内容 | 電気式 | 温水式 |
| 初期費用 | 比較的安い | 熱源機が必要なため、やや高い |
| ランニングコスト | 広い面積や長時間の使用では高くなりやすい | 広い面積でも比較的抑えやすい |
| メンテナンス | 基本的に定期的なメンテナンスは不要 | 熱源機や循環液などの点検・交換が必要 |
電気式は初期費用が抑えやすく、短時間・部分的な使用に向いています。
一方、温水式は初期費用がやや高いものの、広い範囲や長時間の使用でランニングコストを抑えやすい特徴があります。導入時の価格だけでなく、入居後にかかる光熱費やメンテナンス費用まで含めて検討しましょう。
間取りや家具配置も考えて計画する
床暖房の効果を最大限に活かし、無駄な電気代を減らすには、間取りや家具配置を踏まえた設置計画が重要です。家族が長時間過ごすソファの足元やダイニング周辺、普段の生活動線を中心に床暖房を効率よく配置することで、無駄なエネルギーを抑えられます。
ただし、大型家具と床暖房の設置範囲が重なるケースは注意が必要です。ソファや収納家具など、床面を広く覆う家具を置く予定の場所に床暖房を敷設してしまうと、熱効率が低下するだけでなく、家具や床材の変形・変色を引き起こすおそれがあるからです。生活動線や家具の配置を想定し、床暖房の施工範囲を検討しましょう。
床暖房の種類や採用する製品によって設置できる場所や注意点が異なるため、仕様を事前に把握しておくことが大切です。
必要な設置範囲を見極める
床暖房の電気代の抑制には、必要な設置範囲を見極めた過不足のない計画が求められます。LDK全面に設置すれば部屋全体を均一に暖められますが、実際に家族が長く過ごすのはソファ周りやダイニングなど限られたエリアであるケースも少なくありません。
生活の中心となるスペースに絞って部分的に設置し、その他のエリアはエアコンなど別の暖房で補うという考え方も合理的な選択肢です。
また、全館床暖房と部分的な床暖房では特徴が異なります。全館床暖房は家中の温度差を抑えやすくヒートショック対策につながりますが、部分的に設置する場合と比べて、設備費・光熱費ともに高くなる傾向があります。部分的な設置は費用を抑えやすい反面、床暖房のない部屋との温度差が生じる点は考慮が必要です。
部屋の広さや家族が過ごす場所、1日の使用時間を具体的に整理したうえで、最適な施工範囲を検討しましょう。
床暖房の電気代を抑える5つの使い方
床暖房の電気代は、新築時の計画だけでなく入居後の使い方によっても変わります。
ここでは、日々の暮らしの中で実践できる5つの節約の工夫を紹介します。
必要以上に設定温度を上げない
床暖房の電気代を抑えるには、設定温度を必要以上に上げないことが基本です。設定温度を高くするほど消費電力が増え、電気代も上がります。
床暖房は輻射熱によって足元からじんわりと暖めるため、室温が低めでも暖かさを感じやすい特徴があります。外気温や住宅の断熱性能によって最適な設定温度は異なりますが、最初は低めの温度から始めて、少しずつ調整していく方法がおすすめです。
タイマーや省エネ機能を活用する
床暖房のタイマー機能を活用すれば、必要な時間だけ効率よく運転でき、無駄な電気代を抑えやすくなります。起床・帰宅前にオンになるよう予約したり、就寝前に自動オフになるよう設定したりすると効率的です。
また、床暖房の種類によっては、床面の温度に応じて発熱を抑える省エネ機能が搭載されています。これらの機能を積極的に活用することで、快適さを保ちながら電気代を抑えられるでしょう。
短時間の外出ではこまめにON・OFFしない
床暖房は立ち上がりに時間とエネルギーがかかります。そのため、短時間の外出であれば、電源をこまめにON・OFFするよりも、設定温度を下げて運転を続けるほうが効率が良い場合があります。
ただし「つけっぱなしが必ず安い」とは限りません。床暖房の種類や製品、住宅の断熱性能、外気温によって最適な運転方法は異なります。迷った場合は、メーカーの推奨する使い方を確認してみましょう。
エアコンと上手に併用する
床暖房とエアコンを併用すれば、それぞれの特徴を活かして効率よく部屋を暖められます。床暖房は、部屋全体が暖まるまでに30分〜1時間程度かかります。
運転開始直後は、立ち上がりが早いエアコンで素早く室温を上げ、床暖房が十分に暖まった後はエアコンをOFFにして、床暖房のみで維持するという使い方が効果的です。
室温が安定すれば床暖房だけでも快適な暖かさを保てるため、エアコンの稼働時間を短縮でき、余分な電力消費を抑えやすくなります。
床暖房の上をラグや大型家具で覆わない
床暖房の上をラグや大型家具で覆わないことも、電気代を抑えるポイントです。床面が覆われると熱がこもって放熱が妨げられ、暖房効率が低下するほか、故障や床材の傷みにつながるおそれもあります。
ラグを敷きたい場合は、床暖房メーカーの取扱説明書などで使用できる製品や条件を確認しましょう。
床暖房の電気代に関するよくある質問
床暖房の電気代について、疑問に感じやすいポイントをまとめました。
Q.オール電化で床暖房を使うと電気代は高くなる?
オール電化で床暖房を使うと請求額が高く感じやすいことはありますが、その原因が必ずしも床暖房だけとは限りません。給湯・調理・暖房をすべて電気でまかなうため、請求額全体と床暖房単体の電気代を分けて考える必要があります。
実際の電気代は、床暖房の種類や使用時間、住宅の性能に加え、契約している電気料金プランや時間帯別の単価も確認しましょう。
Q.床暖房の電気代が急に高くなったときは何を確認する?
床暖房の電気代が急に高くなったときは、まず使用状況と外部環境の変化を確認しましょう。原因は1つとは限らず、複数の要素が重なっているケースも少なくありません。
具体的には、以下のポイントを順番にチェックしてみてください。
| ・使用時間や設定温度が以前と変わっていないか ・外気温の低下により、暖房に必要なエネルギーが増えていないか ・電気料金単価の値上げや、契約プランの変更がないか ・給湯や家電など、床暖房以外の電力使用量が増えていないか |
これらを確認しても原因が特定できない場合は、機器の不具合も考えられます。メーカーや施工会社に相談しましょう。
Q.床暖房の代わりにホットカーペットは使える?
ホットカーペットは足元を手軽に暖めたい場合に有効ですが、床暖房の代わりとして部屋全体を暖める用途には向いていません。両者は仕組みや暖められる範囲が異なるため、目的に応じた使い分けが大切です。
床暖房は床下に発熱体や温水パイプを敷設し、輻射熱で部屋全体をじんわりと暖める設備です。一方、ホットカーペットは敷いた範囲の表面を電熱線で暖めるもので、暖かさを感じられるのは基本的にカーペットに触れている部分に限られます。
費用面では、ホットカーペットは床暖房より初期費用を抑えやすく、本体価格は1畳用で4,000円程度から、2畳用で8,000円程度から、3畳用で1万円程度からが目安です。また、Panasonicの3畳相当の製品では、「高」運転時の1時間あたりの電気代は約14.1円が目安です。
床暖房は初期費用が高い一方、広い範囲を均一に暖められる点で快適性に優れています。
床暖房のご相談なら竹内建設へ
床暖房を取り入れた家づくりをご検討中の方は、ぜひ竹内建設にご相談ください。住宅の性能や間取り、ご家族のライフスタイルに合わせた最適なプランをご提案します。
「どの種類が合うのか分からない」「電気代をできるだけ抑えたい」といったご要望にも、丁寧にお応えします。床暖房を取り入れた家づくりを検討している方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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まとめ|暮らしに合った床暖房で快適な冬を
床暖房の電気代は、種類や広さ、住宅性能、使い方によって異なります。電気式と温水式の違いを理解し、初期費用とランニングコストのバランスを考慮して選びましょう。新築時に家全体の断熱・気密性を高めたり、タイマーや省エネ機能を活用したりすれば、電気代を抑えやすくなります。
足元からじんわりと暖まる床暖房で、家族全員が快適に過ごせる冬の住まいを実現しましょう。




