【実例あり】失敗しないアクセントクロスの選び方!手順や注意点を解説

2025/09/03

竹内建設のスタッフ Maaya .F
著者
Maaya .F

目次

空間をおしゃれに演出するアクセントクロスを、新築住宅で取り入れたいと考えている方は多いでしょう。

一方で、
「どんなクロスを選べば、理想のインテリア空間にできるのかわからない」
「アクセントクロス選びで失敗したくない」
といった不安な声も耳にします。アクセントクロスは部屋全体の印象を左右するので、色や柄、配置などのポイントを事前に把握しておきたいですよね。

そこで今回は、アクセントクロスの選び方や、選ぶ際に知っておきたい注意点などをまとめました。アクセントクロスを採用してスタイリッシュな家づくりを実現した竹内建設の実例も紹介します。アクセントクロスの選び方で迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

アクセントクロスとは?取り入れるメリット


アクセントクロスとは、部屋の一部の壁だけに異なる色や柄の壁紙を貼るインテリア手法です。主に、リビングや寝室、トイレなどで活用されています。

アクセントクロスを取り入れると、以下のようなメリットがあります。

●間に立体感や奥行きを出せる
●空間にメリハリが生まれる
●インテリアに合わせた個性を演出できる
●費用を抑えながらインテリアを楽しめる

たとえば、リビングの壁の一面にだけ濃い色のクロスを使うと、自然と濃い部分に視線が集まるので、空間に奥行きが生まれます。白いクロスだけでは単調な部屋も、アクセントクロスがあることで、メリハリのある印象になるでしょう。

クロスは色柄の有無による価格の差が小さいため、コストをかけずにおしゃれな部屋にしたい方にもおすすめです。

アクセントクロスの基本的な選び方

はじめに、アクセントクロスを選ぶために知っておきたい基本的な知識について解説します。

選定の前に知っておきたい明度と彩度

アクセントクロスを選ぶ前に、色の「明度」と「彩度」についてお伝えします。明度・彩度の違いによって空間の印象が変わることを知っておくと、理想のイメージを実現しやすくなります。

明度とは、色の明るさのことです。明度が高いほど白に近く、低いほど黒に近い色になります。



  メリット 広範囲に使うときの注意点 色の例
明度が高い(明るい) 明るく開放的な空間になる   汚れが目立ちやすい パステルカラー・ライトベージュ・ライトグレー など
明度が低い(暗い)
落ち着いた印象に仕上がる   重たい印象になりやすい ダークグレー・ネイビー・モスグリーン など

グレーをアクセントクロスに使う場合を例に挙げてみます。明度が高いライトグレーを使うと、明るく広がりを感じられる空間になるでしょう。
明度の低いダークグレーでは、シックで落ち着いた印象になります。ただし、アクセントクロスの面積が広いと、日中でも暗く重たい印象になりやすいので注意が必要です。

彩度

彩度とは、色の鮮やかさを意味します。



  メリット 広範囲に使うときの注意点 色の例
彩度が高い (鮮やかな色) ・面積が小さいほどアクセント効果が高い
・エネルギッシュな印象になる
落ち着かない印象になる ビビッドカラー
彩度が低い (くすんだ色) ・洗練された雰囲気に仕上がる
・柔らかく落ち着いた印象になる
重い雰囲気になりやすい アースカラー

たとえば、子ども部屋に彩度の高い鮮やかなクロスを取り入れると、活発な印象になります。寝室なら彩度の低いグレージュなどの落ち着いた色味がおすすめです。

色・柄・素材・機能性の選び方

アクセントクロスを選ぶときは、「色」「柄」「素材」「機能性」の4つをバランスよく考えましょう。4つのポイントについて、それぞれ解説します。

【色】ベース・アソート・アクセントのバランス

インテリアの色選びでは「ベースカラー」「アソートカラー」「アクセントカラー」の3色のバランスよく配置しましょう。ベースカラー70%、アソートカラー25%、アクセントカラー5%の割合が、一般的にインテリアの配色で推奨されるバランスで、黄金比率と呼ばれています。



  ベースカラー アソートカラー アクセントカラー
意味/役割 基調色 配合色 強調色
黄金比率 70% 25% 5%
色の例 白・ベージュなど 茶・グレー、木目調など 鮮やかな色、黒・ネイビーなどの濃い色
取り入れるインテリア 壁・天井・床など 家具・カーテンなど クッション・絵画など

ベースカラーは、部屋全体の印象を決める基本の色で、ホワイトやベージュなどの明るめの色が選ばれます。アソートカラーはインテリアのテーマとなる主役の色で、選ぶ色によってお部屋の印象が決まります。
アクセントカラーは名前のとおり、空間に締まりや個性を与える色です。


たとえばこの画像の家では、ベースカラーとして壁にオフホワイト、アソートカラーとして床にダークブラウンが選ばれています。
アクセントとして、和室の壁紙とクッションに鮮やかなブルーを選ぶことで、まとまりある空間に仕上がっています。

ベース・アソート・アクセントの配色を意識すると、アクセントクロスを含めた最適なバランスを叶えられますよ。

【柄】大柄・小柄・無地の使い分け

アクセントクロスの柄は、空間の広さや色味に合わせて、大柄・小柄・無地を選びましょう。大柄・小柄・無地のクロスの特徴や注意点は、以下のとおりです。



クロスの柄 特徴 広範囲に使う場合の注意点
大柄 ・インパクトが強い
・広い空間で映えやすい
圧迫感が出やすい
小柄 ・ベースクロスになじみやすい
・小さな空間を引き立てられる
柄が目立ちにくい
無地 ・ベースクロスになじみやすい
・色を引き立たせられる
単調になりやすい

大柄のデザインは存在感があり、広い空間にアクセントとして使うと効果的です。
単調な空間になるのを避けたいときは、大胆な大柄や木目柄、タイル柄を採用すると個性を演出できます。
ただし、コンパクトな空間に大柄を使うと圧迫感が出やすくなるため、注意しましょう。


▲大柄のアクセントクロスを使った例

小柄は、トイレや洗面所のような狭小空間に向いています。たとえば小花柄や幾何学模様はインパクトがありながら空間になじみやすく、圧迫感を与えません。

無地は、家具やカーテンなどの他のインテリアを引き立たせたいときにおすすめです。
クロスに濃い色味やカラフルな色を取り入れたい場合にも、色そのものの印象を際立たせられます。


▲無地のアクセントクロスを使った例

部屋の広さや、配置したいインテリア、採用したい色の濃さなどとのバランスを考慮して、アクセントクロスの柄の大きさを考えてみてくださいね。

【素材】ビニール・紙・布などを比較

クロスの素材にも、以下のような種類があります。個性を演出したいときは、アクセントクロスの素材にこだわってみましょう。



素材 特徴
ビニール ・最も一般的に使われている
・防汚
・消臭
・防カビなどの機能がある
・個性的な模様などが豊富
・立体感のあるものも多い
布(織物) ・天然繊維や合成繊維を織り込んでいる
・高級感がある

ビニールクロスは、最も流通している一般的なクロスです。柄の種類が豊富なので、あらゆるテイストの部屋に合いやすく、選びやすいでしょう。価格が手頃で、扱いやすい点が特徴です。

紙クロスには、和紙でできたタイプや海外製の鮮やかなタイプなどがあり、個性的な模様や立体感が特徴です。インテリアにこだわりたい部屋に採用すれば、オリジナリティのある空間にできるでしょう。

布(織物)クロスは、布地のような質感を楽しめる壁紙です。高級感があり、特別な空間に最適ですが、価格は高めです。

紙や布の素材は、水や汚れに弱い特性があります。水回り空間を避け、メンテナンス方法をチェックして選びましょう。

【機能性】表面強化・消臭・調湿などを検討

デザイン性だけでなく、機能性もクロスを選ぶポイントのひとつです。部屋の用途によって使い分けてみましょう。



機能 おすすめの場面
表面強化 ペットや小さな子ども向けの空間など
消臭 トイレ、玄関など
調湿 寝室、クローゼットなど

表面強化クロスは、ペットや小さな子どもがいる家の傷や汚れ対策になります。消臭クロスは、トイレや玄関などニオイが気になりやすい場所に効果的です。
湿度を一定に保つ働きがある調湿機能は、結露対策やカビ防止に役立ちます。

配置や面積の決め方

アクセントクロスは、色柄や種類だけでなく、配置と面積によってもインテリアの印象が変わります。アクセントクロスを選ぶ際は、以下のポイントを基準に、配置や面積を検討しましょう。



  基本 具体例
配置の決め方 ・視線が集まりやすい位置
・部屋の主役になる位置
・テレビ/キッチンの背面
・入口の対面の壁
面積の決め方 壁全体の20~30% ・定番は1部屋で1面まで
・個性を出すなら1部屋で2面まで

アクセントクロスを貼る場所は、視線が自然と集まる位置や、部屋の主役になる壁を選びましょう。リビングなら、テレビの背面やキッチンの背面がおすすめです。寝室や子ども部屋なら、部屋に入ってすぐ視界に入るドアの正面に配置すると、空間に奥行きが生まれます。

面積は、空間全体の20~30%に抑えるのが理想です。4面の壁に囲まれた部屋なら、1面のみを選ぶとバランスの良い割合になるでしょう。天井面や2面以上の壁に採用すると、個性を際立たせられますが、圧迫感や暗さの原因にもなります。ベースクロスを明るめの色にしたり、インパクトの大きな色柄を避けたりして、全体のバランスに十分配慮しましょう。

失敗しない!アクセントクロスを選ぶ3ステップ

アクセントクロスの選定は、順を追って選ぶと失敗を回避しやすくなります。ここでは、具体的な選定のステップを紹介します。

アクセントクロスを選ぶ際の3ステップは、以下のとおりです。

STEP1. テイストを決める
STEP2. 色や柄、配置・面積を決める
STEP3. 自然光・照明のもとでサンプルを確認する

順に見ていきましょう。

STEP1. テイストを決める

まずは、部屋全体のテイストを決めましょう。クロスや家具、照明などを単体で選んでしまうと、ちぐはぐな印象を与えてしまいます。
ナチュラル、モダン、北欧など、まずはインテリアの軸となるテイストを決め、そのうえでアクセントクロスの候補を絞り込みましょう。
インテリアのテイストを統一できると、空間にまとまりが生まれます。

STEP2. 色や柄、配置・面積を決める

テイストが決まったら、次はアクセントクロスの色・柄・配置・面積を検討します。以下の表のように、インテリアのテイストによって適したクロスは異なります。



テイスト 適したクロスの色 適したクロスの柄
ナチュラルテイスト ベージュ
アイボリー
アースカラー
明るい木目調
モダンテイスト グレー
ネイビー
ブラック
コンクリート調
無機質な幾何学柄
濃い木目
北欧テイスト 淡いブルーグレー
淡いグリーン
幾何学模様
ボタニカル柄
和モダンテイスト ベージュ
グレージュ
グリーン
市松柄
ホテルライクテイスト ホワイト
グレー
大理石調

配置と面積は、部屋に立ったときの視線や印象をイメージすると考えやすいでしょう。

シンプルなモダンテイストにするなら、アクセントクロスに濃いグレーを選び、テレビの背面になる壁に配置する、といった具合で決めていきます。

STEP3. 自然光・照明のもとでサンプルを確認する

同じ色でも、光の種類や強さによって見え方が大きく異なるため、選んだクロスを自然光と照明の下の両方で確認しましょう。「昼の自然光の下では明るいグレーに見えていたクロスが、夜の照明の下では想像以上にくすんで見える」といったケースもあります。

日中の自然光、夜間の照明、それぞれの印象をチェックして、設置後の違和感を防ぎましょう。

アクセントクロスを選ぶときの注意点

アクセントクロスを選ぶ際、注意点も把握しておくと、永く愛着のある住まいになります。ここでは、3つの注意点を紹介します。

大きめのサンプルで確認する

アクセントクロスは、必ず大きいサイズのサンプルで確認しましょう。色は面積が小さいと濃く感じる特性があり、小さなサンプルでは本来の色がわかりづらいので、A4サイズ程度のサンプルで確認することをおすすめします。

お気に入りのクロスをピックアップしたら、クロスメーカーから大判サンプルを取り寄せてみてください。

飽きにくいデザインを選ぶ

アクセントクロスはお部屋の用途や雰囲気に合わせて、流行に左右されず長く愛せるデザインを選びましょう。飽きても張り替えは可能ですが、家具を移動させる手間やリフォーム費用がかかります。

特に大胆な色柄を選ぶときは、長く愛せるクロスを選びましょう。ベーシックな色柄を選んでおくと、家具や小物で印象を変えやすくなります。

ダーク系のアクセントクロスはバランスを考慮する

濃い色味のクロスは高級感や重厚感がありますが、広い面積に使うと圧迫感や部屋の暗さを感じやすくなります。
ダーク系のアクセントクロスを採用する際は、ベースクロスを明るめの色にしたり、部屋の1面だけにとどめたりして、部屋全体のバランスを考慮しましょう。

アクセントクロスの費用相場

アクセントクロスの費用は、選ぶ壁紙の種類(グレード)で変わります。

一般的に、ベースクロスとして使われるスタンダードなビニールクロスは、1平方メートルあたり1,000~2,000円程度が相場です。デザイン性の高いクロスや、機能性のあるタイプは価格が高く、1平方メートルあたり2,000~5,000円以上となる商品もあります。

リビングの壁一面が10~15平方メートルほどの場合、材料費だけで2万~7万5,000円になります。施工費は業者によって差があるので、依頼するハウスメーカーや工務店に確認しましょう。

アクセントクロスを取り入れた建築実例5選

ここでは、アクセントクロスを取り入れた建築実例を5つ紹介します。クロスの選び方や配置の参考にしてみてください。

実例1:白 × 木目 × グレーのナチュラルなリビング


リビングのテレビ背面に、アクセントクロスを採用した実例です。

お部屋のテイストはナチュラルでありながらシンプルで上品なスタイル。柄のあるアクセントクロスですが、淡いグレートーンなので圧迫感がなく、部屋全体が洗練された空間に仕上がっています。


キッチンの背面やヌックの奥にも、グレーのアクセントクロスを採用することで、LDK全体がまとまった印象です。

実例2:ダークグレーのアクセントが光るモダンなリビング


こちらは、無地のダークグレーをアクセントクロスに採用し、個性的でおしゃれなモダンスタイルを叶えた実例です。ベースクロスもライトグレーを選び、全体的にシックな印象になっています。
クロスに無地を採用しているので、キッチン背面の明るい大柄タイルや床の木目が引き立っています。


濃い色のアクセントクロスでも、大きな掃き出し窓があるので、空間には開放感があります。部屋の広さや窓の大きさを考慮して、アクセントクロスを効果的に使った実例です。

実例3:ヌックのアクセントクロスが目を引くリビング


クセントクロスを、ヌックやニッチの一部に採用するのもおすすめです。こちらの事例では、階段下を活かしたヌックにアクセントクロスを取り入れました。家の形になっているヌックの入口が、アクセントクロスによって存在感を増し、目を引くポイントになっています。


特別な空間が強調され、ワクワクした遊び心のある空間です。

実例4:温かみのある北欧スタイルの寝室


淡いグリーンの壁紙や温かみのある木目が、北欧の雰囲気を連想させます。こちらの事例の寝室では、部屋の一面のみにカラーのアクセントクロスを採用。天井には木目のクロスを取り入れました。

全体のインテリアテイストがまとまっているので、2色以上のアクセントクロスがあっても、調和した空間に仕上がっています。

実例5:暗めのトーンで統一したトイレ


面積の小さなトイレは、大胆なアクセントクロスにも挑戦しやすい場所です。こちらの実例では、グレーのベースクロスに淡いネイビーのアクセントクロスを合わせ、暗いトーンで統一させています。

インパクトのある照明や棚板など、他の小物との調和を楽しみやすいのも、トイレでアクセントクロスを使うメリットのひとつです。

アクセントクロスの選び方でよくある質問

最後に、アクセントクロスを選ぶときに多く寄せられる質問と回答を紹介します。

Q.アクセントクロスを貼るのにおすすめの場所は?

視線の集まる場所が効果的です。たとえば、リビングではテレビ背面、寝室ならベッドのヘッドボード側、トイレや洗面所なら正面の壁などが多く選ばれています。

Q.アクセントクロスの人気色は?

近年は、どんなインテリアにも調和しやすいグレーやネイビー、グリーンなどが人気です。
レンガ調や石畳調、モルタル調などのバリエーションも豊富で、選び方によっても印象を変えられます。近年トレンドのくすみカラーは、壁紙でも高い人気があります。

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竹内建設では、アクセントクロスをはじめ、お客様の理想を叶える空間デザインに力を入れています。暮らし方や趣向に合わせて、色・柄・素材・配置の選定も、専任のコーディネーターが提案します。
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まとめ

アクセントクロスは、部屋の印象を大きく左右する要素のひとつです。色や柄、素材を慎重に選べば、空間を広く見せられたり、落ち着いた雰囲気を演出できたりと、暮らしをワンランクアップさせる効果も期待できます。アクセントクロスを貼る面積や配置によってもお部屋の印象が変わるため、全体のインテリアとのバランスも考慮しましょう。

ご自身だけで検討するのが心配な場合は、信頼できる住宅のプロに相談しながら進めることをおすすめします。

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