注文住宅のサウナ設置は間取りが大事!理由を徹底解説

2024/12/19

竹内建設のスタッフ 西村 友貴
著者
西村 友貴

目次

サウナといえば「スパ」や「ホテル」などのイメージを持つ方も多いですが、注文住宅を建てる方の中には自宅にサウナを設置する人も増えています。しかし、いざ自宅に設置しようと考えると「種類がわからない」「設置しても使わないかもしれない」と悩む方も少なくありません。

この記事では、注文住宅でサウナを設置するときに知っておきたい、サウナの種類や間取り、施工事例を紹介します。
設置を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

注文住宅で導入できるサウナの種類とは

注文住宅で取り扱えるサウナは、大きく分けて「湿式サウナ(スチームサウナ)」と「乾式サウナ(ドライサウナ)の2種類があります。

それぞれ特徴が異なるため、使用する家族の好みや健康上のニーズに合わせて選びましょう。

低温高湿の湿式サウナ(スチームサウナ)

湿式サウナとは、湿度が高く温度が比較的低いタイプのサウナです。
蒸気や霧を発生させて湿度を高く保つため、ミストサウナやスチームサウナとも呼ばれています。

湿度が80%以上に保たれ、室温が40℃〜80℃と比較的低めに設定されているので、ゆっくりと汗をかきながらリラックスしたい方に向いています。

ただし、湿度が高いサウナ内はカビが発生しやすい環境でもあり、定期的な清掃が必要となります。

高温低湿の乾式サウナ(ドライサウナ)

乾式サウナは、高温で湿度が低いサウナです。ドライサウナやフィンランド式サウナとも呼ばれています。
日本ではスーパー銭湯や宿泊施設で定番のサウナであり、「サウナ」と聞くと乾式サウナをイメージする方も多いでしょう。

乾式サウナはストーブやヒーターで室内を80〜100℃と高温に保ち、カラカラに乾いた空気の中で汗をかいて血行を促進します。

湿度が10%程度と低いですが、「ロウリュ」によって湿度の調整が可能です。

ロウリュとは、サウナ発祥の地であるフィンランドのサウナ入浴方法で、サウナストーブの上に置く「サウナストーン」に水をかけて蒸気を発生させ、発汗を促すものを指します。

乾式サウナは湿度が低いためカビや菌の繁殖リスクが少なく、定期的な清掃で維持がしやすいのが特徴です。

サウナ設置は間取りへの配慮が大切

自宅に設置する際は、サウナ周辺の間取りも大切です。

リラックスできる「ととのいスペース」の配慮

サウナ好きな方が重要視するのは、「ととのう」ための「ととのいスペース」ではないでしょうか。

「ととのう」とは、サウナ・水風呂・外気浴(内気浴)を繰り返して、温浴と冷浴を交互に行うと得られる、心身が整った状態やリラックスした状態を指します。
そのために設けられたテラスや休憩室が「ととのいスペース」です。

ととのいスペースは、サウナと浴室の中間に設けると、リラクゼーションの流れがスムーズになります。
また、サウナから出た後は、浴室で水風呂に入ったりシャワーを浴びたりするので、浴室との距離も近い方が理想的です。

浴室が離れていると、移動するときに部屋や廊下を汗で濡らしてしまい、掃除をする手間がかかります。浴室はサウナからの経路を考慮して配置しましょう。

サウナ特有の動線と生活動線のバランス

サウナと ととのいスペースは、「生活動線」とうまく棲み分けることで、静かで落ち着いた空間を保つことができます。

サウナの入り口と生活空間(リビングやキッチンなど)の動線が交わらないようにして、サウナ利用者が他の家族の生活動線を邪魔しないような間取りの工夫が必要でしょう。

新築でのサウナ設置は自由が利きやすい

新築でサウナを導入すると、どんなメリットがあるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。

ここでは、間取りの自由度や設備の選択肢など、新築でサウナを設置する際にこだわるべきポイントなどを紹介します。

設置を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

最適な動線設計と間取りの自由度

サウナを含む間取りを設計するには、家の設計段階から考えていく必要があります。

自由度の高い注文住宅では、設置サイズ、設置場所、空気の循環を考慮して自分にぴったりのサウナスペースを確保できるでしょう。

前述したような「浴室」との距離や、静かで落ち着いた「ととのいスペース」の確保など、特有の動線の確保ができるのも新築ならではのメリットです。

注文住宅でサウナを設置する際は、ただ組み込むだけでなく、サウナに最適な動線を考慮して設計しましょう。

好みの設備や素材の選択ができる

サウナ内を温める「サウナヒーター」と「サウナストーブ」には、薪・電気・ガスの3種類があります。注文住宅でサウナを設置する場合は、自分のスタイルや健康上のニーズに合うものを選べます。

また、香りが豊かで耐久性に優れた天然木材や、遠赤外線ヒーターで体を温める最新設備、デザイン性が高い素材など希望通りのサウナを実現できるのも新築における造作の特権と言えるでしょう。

清掃しやすく滑りにくい素材を使用し、清潔で使いやすいサウナをつくるための工夫ができるところも注文住宅の利点です。
耐久性や安全性に配慮し、気持ち良く、長く利用できるような環境にこだわりましょう。

後付けは間取りの制約が多いことも

自宅にサウナを設置したいと考える方の中には、家を建てた後に検討する方も少なくないでしょう。

しかし、家が完成してからサウナを設置する場合、スペースや動線の確保、法律に基づいた安全性への配慮など考慮するべき点が多くなります。

そこで、サウナを後付けする際に知っておくべき注意点を下記にまとめました。

動線確保など追加工事費用がかかる

後付けでサウナを設置するケースでは、設置に労力やコストがかかる点がデメリットとなります。

後付け対応の置き型サウナでも電源・動線の確保や床の防水加工が必要であり、埋め込み型はリフォームが必須でコストの発生が避けられません。

また、家庭用サウナには、組み立て済みのタイプとその場で組み立てるタイプがあり、組み立て済みのタイプは、玄関や2階の窓からの搬入が可能かどうかも重要です。

さらに、湿式サウナのように湿度が高いタイプのサウナでは、水を多く使用するため定期的なメンテナンスが必要です。
メンテナンスを怠るとカビや菌が繁殖する原因となるため、日ごろの清掃と定期的なメンテナンスで、サウナ内は常に清潔を保ちましょう。

後付けではなくても、家庭用サウナは設置時の労力やメンテナンスの手間が発生するものです。
サウナ専門の業者に相談するなど、少ない負担で設置やメンテナンスを行えるように工夫しましょう。

電気系統や安全対策のための制約

家庭用サウナのヒーターやストーブを選ぶときは、法律に基づいた安全性が保証された製品かどうかも大事な判断材料となります。

サウナヒーター・サウナストーブの漏電や火災を避けるためにも「PSE認証(PSEマーク)」を受けているものを選びましょう。

PSEマークとは「電気用品安全法」に基づき、電気製品が安全性を満たしていると示すマークです。
電気用品の製造や輸入を行う事業者は、法で定められた手続き業務を履行し、製品にPSEマークを表示する必要があります。

PSE認証を受けているサウナ専用ストーブは、最大温度が決められているなど、安全性に配慮されています。

日本の法規制に対応しない製品も出回っているので、通販サイトなどで購入する場合は注意しましょう。

参照:経済産業省(「電気用品安全法の概要」制度の概要(4)表示より)

自宅用サウナの導入に住宅ローンは活用可能?

金融機関の方針にもよりますが、家庭用サウナの導入には住宅ローンの活用が可能です。

住宅ローンは一般的に新築やリフォームに利用されますが、住宅購入やリフォームの際に住宅ローンを活用してサウナを設置する方も増えています。

ただし、家庭用サウナを住宅ローンに組み込めるかどうかは、各銀行のルールや審査基準によって異なるため、事前に条件や制限を確認しておきましょう。

住宅ローンにサウナの設置費用を含めるには、以下の3つの方法があります。

・建物の本体工事をする施工事業者経由でサウナを発注する
・建物の本体工事とサウナの購入・設置を分離で発注する
・家具家電扱いでサウナを発注する

住宅ローンにサウナを含める方法で特に多いのが、建物の本体工事をする施工事業者経由でサウナを発注するパターンです。

しかし、サウナの設置に対応していない施工事業者も多いため、建物の本体工事とは別でサウナ設置事業者と契約をしてから、住宅ローンの融資を受ける方法もあります。

また、サウナ購入費用を家具家電として組み込める住宅ローンもありますが、設置費用には充てられない場合があるため、事前に金融期間に確認しましょう。

サウナのある家の施工事例を2つご紹介

自宅にサウナのある風景を想像できないと考える方も多いのではないでしょうか。

そこで、実際に新築でサウナを上手に取り入れた、こだわりの詰まったサウナ空間を2つご紹介します。

これから間取りやデザインを検討される方は、ぜひ参考にしてみてください。

サウナ好きスタッフとプランニングした造作サウナがあるお家


こちらのオーナー様は既製品ではなく、一から設計されており、完全造作のこだわりが詰まったサウナ空間に仕上がっています。


壁は耐久性のある「道南杉」を使用し、背板と呼ばれる背景上部には香り豊かな「ヒノキ」を使用しています。

ベンチの形状もポイントとしており、足が伸ばしやすいようにL字型で2段組、家族3〜4人で共有しやすい空間です。

サウナ内で温度が高い場所にベンチを設置するなど細部まで工夫されています。


サウナストーブの後ろの壁は耐火性のあるモルタル、上部には熱を遮断する遮熱板を設置し、安全性や耐久性にも配慮されています。

モルタルとは、セメント・砂・水を混ぜ合わせた建築材料です。

また、サウナストーブは大きなスパなどでも使用される「Harvia」ブランドのもので、ロウリュができる仕様であり、おなじみの蒸気とサウンドを自宅で楽しめます。

「サウナ→水風呂→外気浴」の完璧な動線で最高にととのう!


サウナの向かい側に浴室が配置されているため、サウナ後の動線も抜群です。

浴室の壁はクールダウンカラーとして意図的に青を選び、視覚的にも涼しさを感じられるようになっています。


サウナルームの隣の扉は外に繋がっており、外のウッドデッキで外気浴ができるような動線を意識してつくられています。

サウナ→水風呂→外気浴とサウナ後の動線もスムーズで、最高の「ととのい」を自宅で体験できるような魅力的な間取りです。

【ルームツアー動画はこちらから!】

リフォームで実現!「ロウリュ」のできるサウナルームがあるお家


こちらのオーナー様は、ご自宅の離れにあったガレージの2階部分を増築リフォームして、プライベートサウナを設けています。

サウナルームは「ティーロヒーロ社」のものをフィンランドから直輸入して組み立てており、まるでホテルのような美しい仕上がりです。


サウナストーブはロウリュができる仕様で、その日の体調に合わせて温度や湿度を調整できるようになっています。

住宅街の中にあるお家ですが、サウナルームからの視界の広がりを意識されていて、明るく広々とした印象です。


サウナから出てすぐの部屋には、トイレ・洗面所・シャワー・浴槽が設置されているため、長時間のリラクゼーションができるようになっています。

また、サウナを出てすぐの洗面台、トイレ下のタイルには「床暖房」を取り入れており、床からの冷え対策も完璧です。


天井には道南杉を使用しており、サウナ内の木とマッチして空間が引き締まるようにデザインされています。


サウナの汗をシャワーで流してから、外のテラスで外気浴ができるようになっていて、清潔な環境を保てるようになっています。

サウナ→シャワー→外気浴と、ととのい動線もスムーズです。


テラスは外からの目隠しになるように高さのある壁を設置していて、プライバシーに配慮しつつ、木の柵を取り入れて開放的な空間になっています。

ただサウナを設置するだけではなく、おしゃれで開放感のあるサウナを実現したいと考える方はぜひ参考にしてみてください。

【ルームツアー動画はこちらから!】

サウナ付き注文住宅のご相談なら竹内建設へ

サウナを自宅につくるなら、細部にまでこだわり、自由に設計したい方も多いのではないでしょうか。

竹内建設は、ご家族のご希望に合わせて、オーダーメイドの注文住宅を設計しており、住む人の暮らしの「きらめき」を見つけることをコンセプトとしています。

最高に「ととのう」サウナ空間は、まさに暮らしのきらめきを生む場所のひとつです。

おしゃれな家づくりがしたい
自分らしい空間を設計したい

家づくりをご検討の方は、ぜひご相談にお越しください。

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まとめ

サウナが好きな方にとって、自宅に「ととのう」サウナを取り入れるのは、豊かな生活を送るための魅力的な選択です。

しかし、自宅でサウナを設置するには、抑えておきたいポイントと注意点があります。

サウナルームを清潔に長く保つには、素材やデザインだけでなく、間取りや動線、メンテナンスなども重要です。

竹内建設では、ご紹介した施工事例の他にも、デザイン性・機能性に優れたサウナルームを設計してきました。

これからサウナルームの設置を検討する方は、竹内建設までご相談ください。

暮らしづくりのプロが、ご家族にピッタリのサウナルームと間取りを提案します。

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